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by aimee_b
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多産なわけ

ラブラドールのような中・大型犬種は、一度のお産に平均7頭産みます。もちろん、年齢とか、交配のタイミングとか、あるいは遺伝(親などが産んだ頭数に近い場合が多い)などの違いで1頭だったり、多ければ13頭なんてのもありです。

なんでそんなにたくさん産むんでしょ??

これはもちろん、自然界の摂理で、なるべく多くを落として生き延びるヤツが生き延びるってことです。原則としては。

不思議と母犬は、子犬の異常に気がつきます。母なんだから当たり前といっちゃなんですけど、人間にもわからない部分で異常に気がつくと言った方がいいでしょうか? 例えば、産み落とすときでも、不具合を感じたらトイレで産んでしまうとか、死産で生まれた子犬なんかは噛んでしまうとか、びっくりするような事をしでかします。人間界に当てはめて考えたら、もう感覚的なもの、としか言えません。

ラブラドールなどの純血種は、犬種を固定するために、近い血統で掛け合わされ、固定化されてきたわけなんで、どうしたって遺伝子のプールが狭いわけです。だもんで、多く産み落とした中には、そういう遺伝子の吹きだまりみたいな子もいたりして…。自然に淘汰されちゃえばいいんですが、純血種は人間がかかわってこそ純血種なもんですから、人間が手を出して助けちゃったりするわけです。

繁殖ビギナーだったころ、とある本を読んで、「小さく生まれたり、自力でおっぱいを飲めない子犬は、保温し、哺乳をして育てる」というくだりに随分違和感を覚えたものですが、この掛け合わせの子がどうしても欲しいと願って交配するわけですから、助かるものは助けたいという気持ちが先行してしまうのが現実です。

これじゃ、自然界の摂理には反するわけです。多産なわけも、意味合いも、本来通りではなくなってしまうし、何より「ちょっと遺伝子的には弱い子」も世の中には溢れてしまうんですな。その子がまた弱い子を産む。悪循環も実際にはあるようで…。

繁殖をするということは、どこまで踏み込んでいいかを常に考える事だと思います。最終的な遺伝子のイタズラはどんな形で現れてくるかわかりませんけど、その前にできる調査は全て終わらせてから繁殖に望み、その結果現れた問題にはきちんと向き合いたいと思う日々です。



多産なわけ_c0007787_033529.jpg
by aimee_b | 2004-12-08 00:35 | 犬達のこと