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芝居・演劇・読書、ア・ラ・カルト


by aimee_b
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久々に見る日本のドラマ「BOSS」と韓国ドラマとの軽い比較


2005年のちょうど今ごろから、芝居観劇仲間の一人によって韓国ドラマの世界に引き込まれて以来、いったいどれだけの韓国ドラマを踏んできたでしょう?!ペ・ヨンジュンだ、クォン・サンウだ、と騒がれていた時期には見向きもしなかったのに、信頼できる友人に誘われて‥恐ろしい道にはまったもんです。

「サンドゥ、学校へ行こう」「ごめん、愛してる」「フルハウス」「クァンキ」「このろくでなしの愛」「宮」「コーヒープリンス一号店」「ハローお嬢さん」「銭の戦争」「12月の熱帯夜」「頑張れ!クムスン」「バリでの出来事」「ファンタティックカップル」「マイガール」「パリの恋人」「マジック」「魔王」「オールドミスダイアリー」「ぶどう畑のあの男」‥シリアスからラブコメまで、延々きりがない(^.^;)

まじめに日本のドラマを見るとしたら「山田太一もの」くらいで、あとはたいていボツってました。というのもドラマの主人公とCMがタイアップしすぎていて、せっかくいい場面で入るCMにさっきまでシリアスだった主人公が笑顔で登場していたり‥携帯電話の会社がスポンサーだろうな、とばればれな程に携帯が出てきたり、スポンサーの力が大きすぎですよ!!かといってCMのないNHKのドラマ、作りがちゃちくて本当に面白くない(今やってる「ツレウツ」はまあまあ)。

そんなワケで遠のいていた日本ドラマでしたが、久々の竹野内豊氏の出るドラマ(しかも脇役)として見てみようかなと思っていた「BOSS」。期待を裏切ってなかなかどうして面白いですねえ。

奇をてらった事件が起きる脚本がいいとはちっとも思いませんが、ありえない設定も含め、演出がいやにあっさりしていていいかな。わさびと醤油という感じ。

今は韓国ドラマとの違いを感じながら見てしまうので、日本のドラマってすごくスマートだなあって思います。

韓国ドラマを見始めた頃(注:冬のソナタは見たことがありません)、短いドラマが全16話。通常のドラマが全20話前後、ちょっと長くて32話程度。モット長いのは大河ドラマ並の構成で作られていたので、日本の全10~12話で終ってしまうドラマのあまりの短さにびっくりしたもんです。

しかも韓国ドラマは1話の構成が途中CMなしのたっぷり60分〜70分もの。それが日本だったら途中CMありの正味47分程度です。

でもありとあらゆる韓国ドラマを見てくると、全10話ですっきりと終っている日本のドラマもなかなかいいのかも!と改めて思うようにもなりましたねえ。

韓国のドラマには「お定まり」の定番スタイルが定着しています。家族、仕事、社長、病院、事故、記憶喪失、恨み&妬み、強烈な頑張りをみせる女性、プラトニックラブ‥などなど。そのいくつかが組み合わされてドラマを作ってます。家族、家庭の匂いのない話はほとんどなく、それゆえ、トイレの場面とか食事、居酒屋の場面は必ず登場するのが普通。表現方法も直接的で、食事時間にこのテレビを見たら気持ちが悪いだろうというくらいの汚い場面も平気で流します。あれは韓国では「あり」なんでしょう。「リアル」なんでしょう。

逆に日本のドラマではそういう日常の汚い場面は全てカットされていて、美しく仕上げられてます。主人公の家族とかそういうのはもちろん出てこないし、食事の場面もありません。

今回の天海祐希さん主演の「BOSS」にしても、生活の匂いは全くしません。個々の人物描写には時間をかけてますし、それぞれの再生物語のような組立になってますが、それでも人間関係はやっぱりしょうゆ的。さっぱりしてます。

韓国の人間関係はどろ〜っとした味噌ソース的。コチュジャン的なの?話の展開も上げたり下げたり揺れ幅が大きくて見ている人間もあっちこっちに揺すられて感情の起伏が激しくなりますね。それがたぶん、日本のドラマのさっぱりでは物足りない人たちの心を揺さぶってしまったように思います。言葉も直接的で日本語にしたら恥ずかしくて面と向かって言えない事を真顔で言い、真剣に怒り、真剣に泣く。感情の起伏が本当に激しいのです。

それにちょっと疲れちゃった(^.^;)

「BOSS」の中の竹野内氏の役どころ、警察で権力のある地位にありながら、本当にノリが軽い役。こういうチャラ男的な役は本当に上手いと思う。

もうすぐ最終回。ま、何も考えずに最後までそれなりに観られるドラマとしてお勧めかも!
by aimee_b | 2009-06-13 10:21 | 演劇、映画、本、ドラマ